1-7. 水量調整について
バルブの抵抗曲線も同様に表わす事ができます。
あるバルブを絞った場合の抵抗曲線と開いた場合の抵
抗曲線を図 42 に示します。どの流量においても絞った
場合の配管抵抗の方が大きくなります。
この原理を利用してバルブによりポンプの水量調節を行
ないます。ポンプの運転点はその Q ー H 曲線と抵抗曲
線の交点で決まるという事は前述した通りですが、この
抵抗曲線をバルブ操作により変えて、運転点を変化さ
せ、必要な吐出し量を得ることが出来ます。
1-8. ポンプ性能と羽根車の関係
(1)羽根車の外径
羽根車の外径が大きくなりますとポン
プの吐出し量、全揚程、軸動力もそれ
につれて大きくなります。
計算例
D
1
D
2
:羽根車外径
Q
1
Q
2
:吐出し量
H
1
H
2
:全揚程
P
1
P
2
:軸動力
=
Q
2
Q
1
D
2
D
1
=
H
2
H
1
M
2
M
1
=
P
2
P
1
M
2
M
1
=
H
2
H
1
D
2
D
1
2
=
P
2
P
1
D
2
D
1
3
=
Q
2
Q
1
N
2
N
1
=
H
2
H
1
N
2
N
1
2
=
P
2
P
1
N
2
N
1
3
(2)羽根車の枚数
羽根車を 2 枚以上直列に組合わせた
ものを多段ポンプと言いますが、その
羽根車枚数に比例してポンプの全揚
程、軸動力も大きくなります。
M
1
M
2
:羽根車枚数
Q
1
Q
2
:吐出し量
H
1
H
2
:全揚程
P
1
P
2
:軸動力
Q
1
=Q
2
(3)羽根車の回転数
羽根車の回転数が大きくなるとポンプ
の吐出し量、全揚程、軸動力もそれに
つれて大きくなります。
可変速ポンプはこの性質を利用して回
転数を増減しながら吐出し量を一定に
保ちます。
また 60Hz 用ポンプを 50Hz 地区で
使 用 す ると 性 能 不 足 と なり、ま た
50Hz 用ポンプを 60Hz 地区で使用
すると馬力オーバするのも上記の性
質があるからです。
N
1
N
2
:回転数
Q
1
Q
2
:吐出し量
H
1
H
2
:全揚程
P
1
P
2
:軸動力
図42
図43
図45
図46
図47
図48
図49
図50
図44. 配管例
参考資料
ポンプ選定のための資料