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図1. スターデルタ始動器の接続図例(3接触器)
モータ負荷への適用/スターデルタ始動への適用
MCC
RT
MCS
MCD
THR
ON
OFF
MCS
MCD
RT
RT
MCS
RT
MCD
W1
V1
U1
U2 V2 W2
M
THR
R
S
T
MCCB
MCC
SC
2.12 スターデルタ始動への適用
スターデルタ始動には 3 台の電磁接触器を使用 ( 図 1 の 3
接触器式 )、2 台の電磁接触器を使用 ( 図 2 の 2 接触器式 )
およびスターからデルタへの切換時に一旦抵抗を挿入 ( 図
3 のクローズドトランジション式 ) する方式があります。
なお、スター用 (MCS または MCS1) とデルタ用 (MCD) 電
磁接触器間は必ず電気的インタロックを設ける必要があ
ります。
3 接触器式は一般的に使用され、モータの停止時には、モー
タの巻線に電圧が印加されないので、漏れ電流による絶
縁劣化を抑制できます。
2 接触器式は、経済的ですがモータの停止中でも巻線に電
圧が印加されるので、消火設備など休止時間の長い用途
には適しません。
クローズドトランジション式はスターからデルタへの切
換時にモータが電源から切り離されないので、突入電流
および電圧降下を抑制できます。
じか入れとスターデルタ始動の各電流値の比較を下表に
示します。
図 1 および図 2 による接続の各電磁接触器およびサーマ
ルリレーの選定を 48 ページに示します。
(一点鎖線は進相コンデンサを接続する場合の推奨回路を示します。)
図2. スターデルタ始動器の接続図例(2接触器)
(休止期間の長い用途には3接触器式を、おすすめ
します )
( 一点鎖線は進相コンデンサを接続する場合の推奨回路を示します。)
図 3. クローズドトランジション式スターデルタ始動器
の接続図例
( 一点鎖線は進相コンデンサを接続する場合の推奨回路を示します。)
始 動 法
始動時(スター用電磁接触器)
運転時(デルタ用電磁接触器)
接点電圧
接点電流
全負荷電流
接点電圧
接点電流
トルク
始動電流
6lm
じ か 入 れ
1.5T
6lm
Em/ 3
lm
lm
Em/ 3
2lm
スターデルタ
0.5T
2lm
Em/ 3
lm
Em
lm/ 3
表25. じか入れとスターデルタ始動の比較
注1. Im:モータをデルタ結線した場合の全負荷電流、Em:線間電圧、T:定格トルク
注2. トルクは推定値です。
減圧始動から全電圧運転への切換えができなかった場合、
減圧始動状態が継続され、モータおよび機器を損傷させ
ることがあります。
MCS
(デルタ短絡)
SC
MCC
MCCB
MCC
M
W2
V2
U2
W2
V2
U2
U1 V1 W1
T
S
MCS
MCD
RT
MCM
MCM
RT
RT
R
THR
MCM
MCD
MCS
(スタ−短絡)
OFF
ON
THR
MCD
MCS
MCD
RT
3接触器式スタ−タ
クローズドトランジション式スタータ
2
MCS
MCC
MCD
RA
2
MCS
2
1
RA
1
MCS
MCD
RT
2
MCS
MCS
1
MCD
R
1
MCS
MCM
MCD
THR
ON
OFF
MCS
MCD
MCM
RT
MCM
RA
MCS
W1
V1
U1
U2 V2 W2
M
THR
R
S
T
MCCB
MCC
SC
2接触器式スタ−タ
●
じか入れとスターデルタ始動の比較