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取扱いと保守

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4. 保守点検

(1)初期点検

NFB・NVを設置し,通電を開始する際にはつぎの事項を点検してください。

1.端子まわりに,余分のねじや盤の加工くず,電線の

  切れ端などの導電物が残ってないか。

2.カバー,ベースに亀裂・破損はないか。

3.カバー,ベース,端子部に結露はないか。

4.500V絶縁抵抗計で絶縁抵抗を測定する。

5.導電接続部は確実に締付けられているか。

6.NVの定格電圧と回路電圧は同一か。

7.電圧を印加しテストボタンを押して動作を確認する。

機 種

点  検  項  目

きれいに取り除いてあること。

亀裂・破損のないこと。

結露していないこと。

5MΩ以上

規定の締付トルクであること。

同一であること。

漏電トリップの状態となること。

判  定  基  準

NVは注意事項wを参照ください。

備     考

共 通

NV

①耐電圧試験

右表を基準にしておりますので,それ以上の耐電圧試験は行わな
いでください。

(注)操作回路の試験箇所は,充電部-大地間です。

②絶縁抵抗測定および耐電圧試験

製品により制限事項が異なりますのでご注意ください。

a.絶縁抵抗測定

右表の△印の箇所の絶縁抵抗は500V絶縁抵抗計で測定しても故
障しませんが,低い絶縁抵抗値を示します。ただし,メグ測定ス
イッチ付の製品では遮断器をOFFにすれば測定できます。
1000V絶縁抵抗計は故障するため使用できません。

b.耐電圧試験

右表の×印のところは電圧印加しないでください。(万一誤っ
て×印のところを耐電圧試験した場合はトリップするもの,しな
いもの両方ありますがいずれも再使用しないでください。

(a)

漏電遮断器

TBLは主回路と絶縁されておらず充電部となっていますので,TBLに絶
縁抵抗測定および耐電圧試験は行わないでください。

(b)

漏電アラーム遮断器

ECA-SLT,  RST仕様のRST端子およびATU仕様のA/T端子,TST端子,
RST端子は主回路と絶縁されておらず充電部となっていますので,絶縁
抵抗測定および耐電圧試験は行わないでください。

(c)

単3中性線欠相保護付ノーヒューズ遮断器・漏電遮断器、単3中性線欠
相保護・漏電アラーム付遮断器

過電圧検出リード線は,中性線との接続をはずして行ってください。接
続したままで,極間の絶縁抵抗測定および耐電圧試験は行わないでくだ
さい。

注(1)遮断器に負荷配線を接続した状態で主回路充電部各極-大

地間の耐電圧試験を行う場合は,主回路充電部一括と大
地間で試験を行ってください。配線の対地静電容量や,
大地間に接続されたインピーダンス(サージ吸収コンデ
ンサ,アレスタ,ノイズフィルタなど)を介して,極間
に過大な電圧が印加され,故障する可能性があります。

ご注意事項

ON






OFF






ON






OFF






とっての状態

主回路充電部-大地間

電源・負荷側端子間

主回路充電部-操作回路充電部間

操作回路充電部-大地間

主  回  路

測定箇所

試験

絶縁抵抗測定

耐電圧試験

補助回路又は制御回路

定格絶縁電圧

(単位:V)

主回路に電子回路が接続されていない製品の場合(ノーヒューズ遮断器)

i

≦300

U

300< 

i

≦690

U

試 験 電 圧

(交流分実効値)

操 作 回 路 の
定格絶縁電圧

試 験 電 圧

(交流分実効値)

2000

2500

i

≦60

U

60< 

i

≦690

U

1000

ON










OFF










ON

○(注1)


×


×



OFF

○(注1)





×



とっての状態

主回路充電部-大地間

電源-負荷側端子間

主回路充電部-操作回路充電部間

操作回路充電部-大地間

左-中,中-右,中-中性極間

左-右極間

左-中性極,右-中性極間
左-中,中-右,中-中性極間

左-右極間

左-中性極,右-中性極間

測定箇所

試験

絶縁抵抗測定

耐電圧試験

U

2 

i

+1000

(最小1500)

異極間

電源側
負荷側

ON






OFF






ON

○(注1)

×
×


OFF

○(注1)


×


とっての状態

主回路充電部-大地間

電源・負荷側端子間

主回路充電部-操作回路充電部間

操作回路充電部-大地間

測定箇所

試験

絶縁抵抗測定

耐電圧試験

異極間

電源側
負荷側

主回路左右極に電子回路が接続されている製品の場合

(漏電遮断器,漏電アラーム遮断器,単3中性線欠相保護付遮断器,漏洩電流表示付遮断器)

主回路各極に電子回路が接続されている製品の場合

(漏電遮断器CE・CCC品,漏電保護付UL遮断器,MDUブレーカ)

印加時間 1分間

誤った箇所に電圧を印加したり,基準を超えた電圧を印加すると,製品が故障する可能性があります。

注 意  

電子
回路

過電圧発生

遮断器

対地静
電容量

サージ吸収
コンデンサなど

一括

試験電圧

電子
回路

遮断器

対地静
電容量

サージ吸収
コンデンサなど

試験電圧