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取扱いと保守
9
取
扱
い
と
保
守
4. 保守点検
(1)初期点検
NFB・NVを設置し,通電を開始する際にはつぎの事項を点検してください。
1.端子まわりに,余分のねじや盤の加工くず,電線の
切れ端などの導電物が残ってないか。
2.カバー,ベースに亀裂・破損はないか。
3.カバー,ベース,端子部に結露はないか。
4.500V絶縁抵抗計で絶縁抵抗を測定する。
5.導電接続部は確実に締付けられているか。
6.NVの定格電圧と回路電圧は同一か。
7.電圧を印加しテストボタンを押して動作を確認する。
機 種
点 検 項 目
きれいに取り除いてあること。
亀裂・破損のないこと。
結露していないこと。
5MΩ以上
規定の締付トルクであること。
同一であること。
漏電トリップの状態となること。
判 定 基 準
NVは注意事項wを参照ください。
備 考
共 通
NV
①耐電圧試験
右表を基準にしておりますので,それ以上の耐電圧試験は行わな
いでください。
(注)操作回路の試験箇所は,充電部-大地間です。
②絶縁抵抗測定および耐電圧試験
製品により制限事項が異なりますのでご注意ください。
a.絶縁抵抗測定
右表の△印の箇所の絶縁抵抗は500V絶縁抵抗計で測定しても故
障しませんが,低い絶縁抵抗値を示します。ただし,メグ測定ス
イッチ付の製品では遮断器をOFFにすれば測定できます。
1000V絶縁抵抗計は故障するため使用できません。
b.耐電圧試験
右表の×印のところは電圧印加しないでください。(万一誤っ
て×印のところを耐電圧試験した場合はトリップするもの,しな
いもの両方ありますがいずれも再使用しないでください。
)
(a)
漏電遮断器
TBLは主回路と絶縁されておらず充電部となっていますので,TBLに絶
縁抵抗測定および耐電圧試験は行わないでください。
(b)
漏電アラーム遮断器
ECA-SLT, RST仕様のRST端子およびATU仕様のA/T端子,TST端子,
RST端子は主回路と絶縁されておらず充電部となっていますので,絶縁
抵抗測定および耐電圧試験は行わないでください。
(c)
単3中性線欠相保護付ノーヒューズ遮断器・漏電遮断器、単3中性線欠
相保護・漏電アラーム付遮断器
過電圧検出リード線は,中性線との接続をはずして行ってください。接
続したままで,極間の絶縁抵抗測定および耐電圧試験は行わないでくだ
さい。
注(1)遮断器に負荷配線を接続した状態で主回路充電部各極-大
地間の耐電圧試験を行う場合は,主回路充電部一括と大
地間で試験を行ってください。配線の対地静電容量や,
大地間に接続されたインピーダンス(サージ吸収コンデ
ンサ,アレスタ,ノイズフィルタなど)を介して,極間
に過大な電圧が印加され,故障する可能性があります。
ご注意事項
ON
○
○
○
−
○
○
OFF
○
○
○
○
○
○
ON
○
○
○
−
○
○
OFF
○
○
○
○
○
○
とっての状態
主回路充電部-大地間
電源・負荷側端子間
主回路充電部-操作回路充電部間
操作回路充電部-大地間
主 回 路
測定箇所
試験
絶縁抵抗測定
耐電圧試験
補助回路又は制御回路
定格絶縁電圧
(単位:V)
主回路に電子回路が接続されていない製品の場合(ノーヒューズ遮断器)
i
≦300
U
300<
i
≦690
U
試 験 電 圧
(交流分実効値)
操 作 回 路 の
定格絶縁電圧
試 験 電 圧
(交流分実効値)
2000
2500
i
≦60
U
60<
i
≦690
U
1000
ON
○
○
△
○
○
△
○
−
○
○
OFF
○
○
○
○
○
△
○
○
○
○
ON
○(注1)
○
×
○
○
×
○
−
○
○
OFF
○(注1)
○
○
○
○
×
○
○
○
○
とっての状態
主回路充電部-大地間
電源-負荷側端子間
主回路充電部-操作回路充電部間
操作回路充電部-大地間
左-中,中-右,中-中性極間
左-右極間
左-中性極,右-中性極間
左-中,中-右,中-中性極間
左-右極間
左-中性極,右-中性極間
測定箇所
異
極
間
電
源
側
負
荷
側
試験
絶縁抵抗測定
耐電圧試験
U
2
i
+1000
(最小1500)
異極間
電源側
負荷側
ON
○
△
△
−
○
○
OFF
○
○
△
○
○
○
ON
○(注1)
×
×
−
○
○
OFF
○(注1)
○
×
○
○
○
とっての状態
主回路充電部-大地間
電源・負荷側端子間
主回路充電部-操作回路充電部間
操作回路充電部-大地間
測定箇所
試験
絶縁抵抗測定
耐電圧試験
異極間
電源側
負荷側
主回路左右極に電子回路が接続されている製品の場合
(漏電遮断器,漏電アラーム遮断器,単3中性線欠相保護付遮断器,漏洩電流表示付遮断器)
主回路各極に電子回路が接続されている製品の場合
(漏電遮断器CE・CCC品,漏電保護付UL遮断器,MDUブレーカ)
印加時間 1分間
誤った箇所に電圧を印加したり,基準を超えた電圧を印加すると,製品が故障する可能性があります。
注 意
電子
回路
過電圧発生
遮断器
対地静
電容量
サージ吸収
コンデンサなど
一括
試験電圧
電子
回路
遮断器
対地静
電容量
サージ吸収
コンデンサなど
試験電圧