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変圧器更新推奨時期

変圧器の寿命は一般的には25年ぐらいが平均ですが

使用状況により劣化が促進され、寿命が早まっている場

合があります。温度によっても寿命が大きく左右されま

す。周囲温度が高い場合は、たとえ負荷が軽くても過負

荷状態と同じ状態になっていることが考えられます。

変圧器寿命診断チェックシート

ご使用の変圧器が更新時期に近づいている

かどうかチェックシートで診断しましょう。

右の自己診断表で点数を加算し、合計点が

10点以上の場合、更新時期の目安であると

お考えください。

※普通点検:主に外から点検(1回/年)
※精密点検:内部点検、部品交換(1回/6年)

予防保全には定期的な保守・劣化診断が重要

変圧器を長年にわたって運転すると、材料の劣化や

ストレスが発生してきます。突然の事故を未然に防ぐ

ためには、変圧器の定期的な診断は重要です。

予防保全として変圧器の保守・劣化診断を行うこと

によって設備の休止損失の低減、また計画的な設備

の更新も行っていくことができます。

●一般試験

外 観 点検・絶 縁 抵 抗・絶 縁 油の一 般特 性などによ

る異常、劣化傾向の把握。

●油中ガス分析

抽出ガスによる内部の異常診断。

(CO+CO)の生成量による劣化度の把握。

●絶縁物の試験

平均重合度・引張り強さによる劣化度の把握。

●精密診断

内部の点検などを含めての総合的診断。

●絶縁油劣化診断:絶縁油の特性は変圧器の絶縁性、劣化(寿命)に

大きく影響します。

●油中ガス分析:変圧器油中内部の放電、過熱、劣化などの異常を予

知することができ、被害を未然に防ぐことができます。

●絶縁紙の劣化診断・平均重合度測定:絶縁物の平均重合度残率が

低下したところに電源投入時の励磁突入電流、モーターの起動電流、

地震や移設などによる機械的なストレスが加わると変圧器の絶縁紙

が破損し、絶縁破壊に至る可能性があります。

油入変圧器の保守・劣化診断

モールド変圧器の保守・劣化診断

●一般試験

外観点検・絶縁抵抗などによる劣化傾向の把握。

●外観(主にコイル)の点検

絶縁物の破損、変色などの有無の確認。

●部分放電測定

放電電荷量の測定による異常、劣化度の把握。

※部分放電:電極間に電圧を加えたとき、その間の絶縁媒体中で部分的に発

生する放電。

JEMA「汎用高圧機器の更新推奨時期に

関する調査」報告書 

高圧配電用変圧器

更新推奨時期      20年

JEC-2200:1995 「変圧器」

期待寿命            30年

JEM-TR197:

1996「油入変圧器付属品の更新推奨時期」

更新推奨時期  10∼15年

変圧器は定期的な
保守・劣化診断が大切です。

モー

アモ

油入