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バレルドモータポンプ

渦巻

■使用上の注意

●空運転禁止

電動機への通電確認は、必ず水を張ってから行ってく
ださい。本ポンプは、空運転すると電動機が損傷しま
す。また、試運転時、受水槽清掃時、メンテナンス時
には、必ずポンプ内の空気抜きを行ってください。

●締切運転について

締切運転は30秒以内にしてください。締切運転を30
秒以上すると、ポンプ内部の水温が上昇して電動機が
損傷する場合があります。

●キャビテーション、エアロックについて

ストレーナの目詰まりによるキャビテーション運転や
受水槽の水位低下によるエアロック運転は、行わない
でください。ポンプがキャビテーションやエアロック
を起こすと、揚水不能になり電動機が損傷する場合が
あります。
ポンプに取扱液が残った状態で長時間停止する場合、
ポンプの再始動時に必ず空気抜きを行ってください。
停止中にポンプ内に空気が蓄積されていると、エアロ
ックにより揚水不能になる場合があります。

●取扱液について

接液部にアルミ材を使用しないで下さい。アルミ腐食
生成物がポンプ内に析出し故障の原因となる場合があ
ります。
開放系の循環用途では濃縮によるスケール障害が懸念
されますので自動ブロー装置等で使用範囲内の水質管
理を実施して下さい。
有機溶剤(ベンゼン、トルエン、キシレン等)が取扱
液に混入しないようにして下さい。ゴム材料の劣化、
硬化などでポンプ故障に至る場合があります。

●サーマルリレー

マニュアルインバータに内蔵されている過電流保護で
電動機の過負荷保護ができるため、制御盤にサーマル
リレーを設置しなくても使用できます。

●漏電しゃ断器の選定について

漏電しゃ断器を選ぶときは高調波成分の影響を受けな
いものを選定してください。また、漏電しゃ断器の定
格電流は、ポンプ定格電流の1.6倍以上のものを選定
してください。

(詳細は、漏電しゃ断器メーカの選定資料によります)

●瞬時停電、低電圧時の挙動について

約0.015秒以下の瞬時停電および瞬時低電圧の場合は
運転を継続します。
約0.015秒を超える瞬時停電(電圧0V)及び瞬時低電
圧(200V級で約170V以下、400V級で約330V以下)
の場合はインバータの異常低電圧保護機能(TRIPラ
ンプ点滅2回)が働き、ポンプは停止します(ただし
負荷が小さい場合は運転を継続することもあります)。
復電した場合は自動的に再始動しますが、保護機能が
動作した直後の5秒間に限っては復電しても再始動し
ません(5秒後リトライ)。したがって、瞬時停電及び
瞬時低電圧により本ポンプが停止した場合は、約8秒
後(リトライ5秒+ソフトスタート3秒)に通常運転
に戻ります。

●ACリアクトルの設置について

次のような場合にはACリアクトルを設置してくださ
い。
・力率改善をする場合
・高調波抑制対策が必要な場合
・電源容量が500kVA以上の場合

・相間電圧アンバランスが2%より大きい場合
・サイリスタ転流方式の抑制装置と同一系統に接続さ

れる場合

・アーク炉などの歪波発生源や、大容量インバータと

同一系統に接続される場合

・その他、重要機器等に使用する場合
当社特別附属品のACリアクトルを設置すると社団法
人日本電機工業会が定めた“汎用インバータ(入力電
流20A以下)の高調波抑制指針”に適合します。

●電源アンバランスについて

インバータの入力側はコンデンサ回路のため、わずか
な相間電圧アンバランスでも大きな電流アンバランス
を引き起こします。電源状態をご確認ください。
・通常:相間電圧アンバランス2%以内
・ACリアクトル付:相間電圧アンバランス5%以内

●進相コンデンサについて

力率改善には進相コンデンサを設置しないでくださ
い。進相コンデンサを設置すると、コンデンサに高調
波成分を含んだ電流が流れ、コンデンサに悪影響を与
える場合があります。

●自家発電機の使用について

発電機でインバータを運転させると、インバータの入
力高調波成分により自家発電機の巻線(ダンパ巻線)
に誘導電流が流れ、熱をもちます。自家発電機によっ
て本ポンプを運転する場合は、以下の両方の対策が必
要になります。
・ACリアクトルを取り付けてください。
・発電機容量は、ポンプ定格容量(kVA)の3倍とし

てください。

●ノイズ対策

インバータが発生するノイズが他機器に影響を及ぼす
恐れのある場合と、周囲の機器より発生されるノイズ
によりインバータが誤作動する恐れのある場合には、
下記のような対策が必要です。
1)入力ケーブルを伝わって他機器に影響を与える恐

れのある場合。
・インバータの入力ケーブルにノイズフィルタを接

続する。

・インバータのアース線を他機器のアース線と分離

する。

・インバータと他機器の電源を絶縁トランスで分離

する。

2)誘導または輻射により他機器に影響を与える恐れ

のある場合。
・インバータの入力ケーブルにノイズフィルタを接

続する。

・インバータの入力ケーブルと他機器の配線とを分

離する。

・インバータの入力ケーブルを金属管に納めその一

端を接地する。

3)周辺機器が発生するノイズに対する対策。

・電磁接触器のコイルやソレノイドには並列にサー

ジアブソーバを接続する。

4)ノイズによる誤作動防止のため、信号ケーブルは

動力ケーブルからできるだけ離して配線し、金属管
でシールドしてその一端を接地してください(許容
配線長さ10m)。詳細は結線図をご確認ください。

安全にご使用いただくため、使われる前に付属の取扱
説明書を必ずお読みください。尚、取扱説明書が必要
な場合は当社にお問合せください。